俺たちの妹・3
〔もしもし〕
〔あ、大和?〕
〔どうした?〕
〔今時間ある?〕
〔大丈夫だよ〕

この会話をしている時にある事が閃いた。

〔大和の他にも誰かいる?〕
〔日向がいるよ〕
〔じゃぁ、そっちでお願いしたいな〕
〔なんだよ、俺じゃダメなの?〕
〔今回はね。また、助けが欲しかったら連絡するよ〕
〔わかったよ。日向を向かわすからよろしくな〕
〔助かる〕

そう言って、電話を切った。

「すぐ来てくれるから、ちょっと待ってて」

「でも……」

「残り少ないし大丈夫だよ。今は前園さんの体調が優先」

「………すみません」

「奥で横になってようか。立てる?」

俺が差し出した手を掴んで、立とうとした前園さんは、椅子に舞い戻ってしまった。

その時




コンコンコン


いいタイミングだ。
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