俺たちの妹・3

日向side…

司さんに、相談してからも変わらない毎日を送っていた。


そんなある日。


「日向〜。司が人出が足りないから来て欲しいって。俺じゃ役不足みたいだよ」

少し拗ねながら、面白くなさそうに教えてくれた佐々木先生。

「俺でいいんですか?」

「日向ご指名だよ」

「?分かりました。行ってきます」

「頑張ってね〜」

司さんは、いつも指名なんてしないのに、今日はどうしたんだろ?


そんな事を思いながら司さんの診察室へ向かった。

ノックをして入る。

司さんに訳を聞こうとしたら、司さんの視線が動いたので、その先を見てみたら、前園さんがいた。

「前園さん?」

「日向、先生?」

そこでようやく司さんの意図が分かった。

だけどここまで来て戻る訳にもいかないので、俺は前園さんを診察する事にした。

立てるかどうかか聞くと、小さく首を振った前園さん。

じゃぁ、あれしかないよな。

俺の中で思いついたのは、いつも美晴にする抱き方。

美晴以外の女の人にやるのは、初めてだけど、意外と抵抗感がなかった。

そっと抱きあげると、驚いた前園さんは、おろしてと懇願してきたが、少しだからというと、観念したのか、俺に身体を預けてくれて嬉しかった。

嬉しい………

やっぱりそうなんだよな……
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