俺たちの妹・3
「新、みぃちゃんの側に居てね。ママ、日向くんに電話するから」

発作を起こしてる私の側にあっくんを置いて彩さんが少し離れた。

「みぃ…ゆっくりだよ」

あっくんは、私に吸入を吸わせようと声を掛けてくれる。

ケホケホッ…ヒュー…ゴホゴホッ…ヒュー…ゴホゴホッ…

あっくんの声は聞こえてるんだけど、なかなかうまく出来ない……

気持ちだけが焦る……


「みぃちゃん、救急車呼んだからもう少し頑張ってっ‼︎ ゆっくり呼吸よ。吸って〜吐いて〜」

彩さんの声も聞こえてるんだけど、苦しくて……


あっくんがギュッと手を握ってくれてるのも分かってる……


頑張らなきゃ……

私はゆっくり呼吸する様に頑張った。





暫くすると救急車のサイレンが聞こえてきた。

「こっちです」

「喘息発作ですね」

救急隊員の人は、私を診ながら、彩さんに聞いてる。

「掛かりつけは◯◯総合病院です」

「分かりました。今から病院へ運びますね」

そう言いながら、酸素をつけてくれて担架に乗せられた。

ここまでは覚えてるんだけど、ホッとしたのか救急車に乗ると、意識をフッと飛ばしてしまった。
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