ウソのコイビトになりました



「うーん!このたこ焼き美味しい!」


「別に普通だろ」



相変わらず、愛想のないやつ。



でも、美味しいものを食べている時は、不思議とイライラは収まるものだ。



「ごちそうさまでした!」


「朱里」



美味しかったー!
そう思っていると陽斗くんに呼ばれる。



「ん?」と陽斗君の方を向くと手が伸びてきて、彼の人差し指が私の唇の端をなぞる。



な、なにごと!?



「付いてた、マヨネーズ」


「…え?嘘!ご、ごめんありがとう!」



< 106 / 418 >

この作品をシェア

pagetop