ウソのコイビトになりました
「うーん!このたこ焼き美味しい!」
「別に普通だろ」
相変わらず、愛想のないやつ。
でも、美味しいものを食べている時は、不思議とイライラは収まるものだ。
「ごちそうさまでした!」
「朱里」
美味しかったー!
そう思っていると陽斗くんに呼ばれる。
「ん?」と陽斗君の方を向くと手が伸びてきて、彼の人差し指が私の唇の端をなぞる。
な、なにごと!?
「付いてた、マヨネーズ」
「…え?嘘!ご、ごめんありがとう!」