ウソのコイビトになりました



***



「お疲れ様でした!」



バイトが終わり、帰る支度をする。



ふと、外を見ると激しい雨が降っている。



…こんな中帰りたくないな。



そんなことを思ってると



「朱里、送ってくよ!」



と、光くんの声が聞こえた。



「いいよ!いいよ!大丈夫だから!雨すごいし!」



雨がすごいのもそうだけど、優夢の好きな人に送ってもらうのは気が引けるし…。


しかも、家まで来られたら陽斗くんといっしょに住んでることバレちゃうし。



「いや、送らせて?朱里に話あるしさ!」



話…?



「…学校じゃダメなの?」


「2人で話したいことだから」


「…そっか。分かった。でも途中までね?」


「おう!」



なんだろう?と思いながらお店を後にした。



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