ウソのコイビトになりました
「優夢…。私嘘ついてた」
公園のベンチに腰掛け、私は話しはじめた。
優夢は俯いていた。
「私、優夢の言った通り優夢のこと心のどっかで恨んでた」
「……」
「と言うか羨ましかったんだ、優夢が」
「…え?」
少し驚いたように優夢が私を見るがすぐ目を反らし、また俯いた。
「だって優夢、可愛いし優しいし女の子っぽくて…。私にないもの沢山持ってる。
陽斗くんだって、そんな優夢が好きなんだろうなって」
「好きって…朱里ちゃんと付き合ってるじゃん……」
優夢が苦しげにそう言った。