ウソのコイビトになりました
「………な」
「…………ああ」
お風呂から出る二人の話し声が聞こえた。
光くんのさっきの声や表情からして、聞いちゃいけないと思ったが好奇心に負けて、耳を澄ませた。
「…陽斗お前なんのために朱里と付き合ってるんだ」
ドキッ。
私が気になっていたことだ。
優夢が好きなはずなのに何で私とゲームとして付き合うことにしたのか。
「………」
「陽斗、答えろよ」
光くんはいつもの明るい優しい声ではなく、少し怒っているように聞こえた。