ウソのコイビトになりました
分かってたことじゃん。そんなこと。
わかってるのに……。
なんで、涙が出てくるんだろう。
「だったら………」
その光くんの言葉を聞かずにその場から離れ、自分の部屋の布団に潜った。
『………優夢を振り向かせるため』
『朱里はゲームだけの関係だ』
陽斗くんの言葉たちが頭の中をぐるぐる回る。
苦しい…。やっぱ、優夢には叶かなわないよ。
だけど私、勝ち目がないって分かってるのに、陽斗くんと一緒にいたいっておもってる。
いくら親友でも優夢の応援なんて出来ない。