ウソのコイビトになりました

ご飯を食べ終えお風呂から上がり部屋に戻ると、タイミングよく着信音がなり響いた。



画面には〝優夢〟と表示されている。



「もしもし？」


『もしもし、朱里ちゃん？』


「うん。どうしたの？」


『あのね、お願いがあるの』



お願い？なんだろう？



『今日ね、陽斗くんに明日時間作ってほしいって頼んだんだけど、断られちゃって』



私との約束があるから断ってくれたんだ！
ちゃんと約束守ってくれるなんて嬉しいな。



優夢の落ち込んでる声を聞いて不謹慎だとは思ったけど、まず思ったのはそれだった。



『だから、説得してくれないかな？』



え…。説得？嫌だよ。だって最後なんだよ？