ウソのコイビトになりました
「ここら辺らしいんだけど」
私は、お店を探す陽斗くんの後ろを歩いていた。
「えーと……あ…」
すると前方に見て立ち止まった。
お店が見つかったのかと思い、陽斗くんの視線をたどる。
「………優夢」
駅前のオブジェの横で陽斗くんを待っている優夢がいた。
そう言えば、このショッピングモールは駅の近くなんだっけ。
時計は12時半を指している。
優夢は2時間以上もここで待ってたの?
夏休み前のこんな暑い中?
一気に罪悪感が襲う。