ウソのコイビトになりました



靴を履き替えると、陽斗君が手を出してきた。


何この手?なんか渡すものあったっけ?
そう思い首をかしげると



「手」



手?と思いながらも手を出すとギュッと握って歩き出した。



え、手繋いでる!?これじゃ恋人みたいじゃん!!


……あ、一応恋人なんだっけ。



あ、やばいドキドキす………しない!
だめだめだめ!しちゃダメだって!



そう思いながら周りを見ると



「あの子が九条くんの彼女?」

「別にそんな可愛くなくない?」

「いいなぁ、あんなカッコ良くて性格いい、完璧な九条くんと付き合えるなんて」



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