ウソのコイビトになりました
家の場所を伝える以外、特に話すとこなく光くんの家に着いた。
「あの、ありがとう」
と、言うが少し驚いていて聞こえていないようだ。
「……陽斗君?」
「ここ、光の家だろ」
「え!?なんで知ってんの!?」
次は私が驚く番だった。
「前に来たことあるから。
で?お前の家は?」
「いや、今ここに住ませてもらってて」
「は?何で?」
「家出てかないと行けなくなって、バイト先の光くんの家に泊まらせてもらってるの」
「ふーん、なるほど」
そういうと、少し何か考えるような素振りを見せた。