涙色花火



あれから涙がとまらなくて、教室にもどることができなかった。


英語の小テストだったのに、どうしよう……。


ちゃんと授業をきいてても成績がわるいのに。


そんなことをかんがえながら教室までの道のりをあるく。


3限がおわって休み時間にはいったから、生徒が廊下にでてきている。


みゆは、“1ーA”と書かれたプレートがかけられた教室にはいる。






……あれ?


窓際の前から2番目のみゆの席をみると、クラスの男の子がすわっている。


とくにその男の子とはなしたこともないから不思議に思っていると、教卓からみゆをよぶ声がする。


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