涙色花火
つぎの日教室にはいると、もうすでに翼くんが登校していた。
教室のドアでにつっ立っていると、みゆにきづいた翼くんがみゆのもとへかけよってきてくれた。
「結優奈、おはよ!」
かわらない笑顔。
おはよう、とかえせばニコッと笑ってくれる。
「翼くん大丈夫?みゆのせいで、ごめんね……」
みゆがそう言うと、
「え、なんで結優奈のせい!?俺が傘わすれただけじゃん!」
目をまるくして言われた。
「だけど……」
「結優奈は大丈夫だった?」
みゆのことばをさえぎられる。
「みゆは全然大丈夫だよ。だけど、翼くんが……」