涙色花火
「どこにいくの?」
学校をでて、翼くんとふたり、最寄り駅までの道のりをならんであるいていく。
海からみゆの家までは何回も送ってくれたことはあったけれど、学校からなんてかぞえるくらいだったから、なんだか新鮮でドキドキしている。
「映画でもみようかなって思ったり?」
「映画いいね」
「「……」」
どうしよう……。
沈黙になっちゃう。
そんなことをかんがえていると、となりをあるく翼くんが口をひらく。
「……ごめん」
「え?」
「結優奈とでかけるとか夢みたいでさ。すっごい緊張してるから全然はなせなくて……」
こっちをみる翼くんの顔が、ほんのり赤く染まっているきがする。