涙色花火

「みゆちゃんに彼氏ができたら、アイツやくだろうね」


ははっと笑っているけど、すごくかなしそうな顔をしている。






「……翔陽……」


もう、ずっとあっていない翔陽ちゃんを思いだすように、神くんは空をみあげる。


そんな顔、しないで……。






「……でも、あんなことがあっていちばんつらかったのはみゆちゃんだよね」


……っそのはなしはやめて……。


みゆが、いちばんおそれていたこと。


「翔陽がいたら、って、何回も、何回も、思うんだよ」


……やだよ。


神くんおねがいだから、


「アイツ、ずるいよ」


みゆのあたまのなかから、ひっぱりださないで……っ。


「まだ、信じらんねぇもん」


まって、それ以上はっ……、