涙色花火
『うぅっ……翔陽ちゃん……っ。どうして、どうしてみゆをおいていっちゃうのっ?
……みゆもっ!みゆもつれてってよぉっ……』
ひとひとりの命がうばわれたのに、いつもとかわらずに世界が今日もうごきつづけていることが、すごくにくかった。
このとき、みゆはきめたんだ。
たとえ、翔陽ちゃんがみゆのそばからいなくなっても、
なにもかもがみゆの一方通行になってしまっても、
これから先もずっと、
翔陽ちゃんを
大好きな翔陽ちゃんを、想いつづけよう───って……。
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