涙色花火



海にむいていた視線をケータイにうつして、そのままメールをひらく。


そして、なれた手つきで文字を打っていく。






To:翔陽ちゃん
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sub:みゆ到着っ☆ミ
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たのしみすぎて、
はやくつきすぎちゃった。

まってるね♪


----END----

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文章を確認して、翔陽ちゃんに送信した。


翔陽ちゃん、はやくこないかなぁ。


はやく、みゆの浴衣姿を翔陽ちゃんにみてもらいたい。


みゆ、今日はメイクしてるんだよ。


そんなことを思いながら、ケータイをぎゅーっとにぎりしめてまわりをキョロキョロする。


まだまちあわせの時間じゃないから翔陽ちゃんがくるはずなんてないのに、あるいてくるひとたちのなかから自然と翔陽ちゃんの姿をさがしてしまう。


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