涙色花火
“ひっこした”
そのことばで、
メールを一方的に送信
その行動で、
現実をみないでいた。
そうでもしないと、結優奈は生きていけなかったんだ。
目の前で涙をながす結優奈をみて、ごめん、とつぶやくと同時に、ちいさなからだをそっとだきしめる。
つぶれてしまいそうなほど細くて、そんな結優奈を守りたい、ってずっと思っていた。
だけど、結優奈は、
───バンッ
俺の胸をおして、俺からはなれたんだ───。