涙色花火



「お、俺のことだったの!?」


まさかの発言で、あたまがついていかない。


俺のことばにコクン、と首を縦にふるから、ききまちがいではなかったみたい。


「まって、すっごいうれしいんだけど」


結優奈の照れが俺にまでうつって、それをかくすように両手で顔をおおう。


俺のきもちは、ずっと一方通行だと思っていた。


一方通行でもいいと思っていたんだ。


だから、ほんとうにうれしかった。


でも、顔から手をよけて結優奈の顔をみると、またかなしそうな顔にもどっている。


そして、






「……っ翼くん……」


くるしそうに、俺のなまえをよぶんだ。


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