拗らせ女子に 王子様の口づけを
「なっ何繋がってんのよ!」
「お前、本当信用ねぇのな」
「煩いっ!!!」
ブハハハハハッッッッ!
三矢が吹き出して、私たちの間にいつもの軽口が戻った。
だけど、その吹き出す仕草にも、バカにしたように見つめる視線にも、今までは感じなかった甘さが確かに含まれていて。
妙に全身がこそばゆい。
初めて出来た男友達の三矢。
同期として仲良くなって3年、三矢の気持ちに気付きもしなかった。
三矢の隣は心地好い。
一緒に居ても楽だし、何より楽しい。
こんな時、どうしたらいいのか絶対的に経験値が足りない私はどうしたらいいのか分からない。
手を引かれながらマンションまで送ってもらうと、三矢はそのまま帰っていった。
部屋に入っても、頬の熱さが中々取れない。
三矢が私を好き?
逆上せそうだ。