拗らせ女子に 王子様の口づけを
奏ちゃんの側にいたくてストーカー並みに追いかけ続けたけれど、さすがにこれ以上追いかけることが苦しくて。
奏ちゃんに最後と銘打って告白して、
あっさりといつものように振られたときは好きな気持ちは変わらないからと強がって見せれたのに。
毎日を過ごしていくうちに今までになく弱った私が姿を見せてきて、このまま妹として側で甘んじることがどうしても出来なくなっていた。
呪文のように妹になろうとしていたのに。
呪いとなって私に重くのしかかる。
私は奏ちゃんが好き。
奏ちゃんは私を好き。
でもそれは家族として。
妹として。
妹、としてなら側に居られる。
女、としては側に居られない。
私は奏ちゃんの側に居たい。
でも妹としてはもう限界。
じゃあ?
じゃあどうしたらいい?
がんじがらめに押し潰されて身動きが取れなくされて、堂々巡りでぬけだせなくなってしまった。
「疲れちゃったな」
一人ごちた台詞が全てだった。