拗らせ女子に 王子様の口づけを
拗らせ女子の過保護な人達
「「「お疲れ様ー」」」
いつもの居酒屋『まる太』の個室で、何故かお昼の面々が顔を並べる。
おかしい。
今日は奏ちゃんと久しぶりにご飯だったのに。
「瑞希さん達は良いとして、なんで三矢まで居るのよ?」
「良いじゃねぇかお前が夜に出歩くなんて殆ど無いんだし、同期会だって来ないくせに」
「そうだけどさ」
「まぁまぁいいじゃない。今日は私達もくっついてきちゃってごめんね。だって沙織ちゃんとご飯食べたかったんだもの」
三矢くんの言うとおり中々行けないしね、と環さんも言う。
「良いんです!皆さんは奏ちゃんと同期だし、私も中々行けないので、こうやって来れて嬉しいです」
ふにゃりと笑う沙織に全員が目を細めた。
個室の襖がガラリと開き、
「お疲れさん。少し遅れた、悪い」
奏輔と高宮が店員に飲み物を頼みながら席につく。
とりあえず、生2つ。
沙織の隣には三矢と瑞希が両脇を固め、向かい側に環と麻美が座る。必然的に麻美のとなりは高宮が座り、その横に奏輔が座った。
わが社を代表するイケメン3人と、可愛こちゃんランキング上位3人の先輩(沙織調べ)いやぁ。眼福、眼福。
「「お疲れ様ですー」」
一応先輩の到着に挨拶を交わす。