拗らせ女子に 王子様の口づけを

前髪を無くしたワンレングスの艶のある真っ黒な髪をストレートに腰まで伸ばして、少し切れ長の目に通った鼻筋、165センチある身長に高いピンヒールを見事に履きこなす目の前にいる親友は、小学生からの腐れ縁で小・中・高と同じで今もお世話になっている。

今は就職して看護師としてバリバリ働いている姿は『働く綺麗な女王様』だ。
キャッチコピーとして襷を作ってあげたいレベルだ。


そう言って妖艶に微笑む彼女に私は頭が上がらない。


153センチしかない身長に黒目がちの二重な瞳。前髪を眉毛の上で切り揃え、少しパーマをかけて顎のラインでふわふわさせている私には出来ない芸当だ。


再び、くそぅ。
みのりの後ろからどす黒いオーラが見える
例えるならば蛇に睨まれた蛙だ。


「わっ、、分かってるよっっ！」


「そう？ならいいけど」