拗らせ女子に 王子様の口づけを


目が覚めると陽は高く上がっていて、慌てて時計を見ると時刻は8時を過ぎたところだった。

飛び起きて準備をする。
荷物は昨日用意しておいたから良かった。お化粧だけ頑張ればなんとかなるだろう。

アイラインを入れて、いつもより明るいシャドーも重ねる。少しでも大人っぽく見えるように、涙袋を強調させ、チークもピンク系のパール入りのものにした。

新しく買った洋服は、七分袖の白いシャツにデニムのミニスカートを合わせてビジュー付きのクリーム色のローヒールのパンプスを履いた。

準備が整うと、少し早いが家を出る事にした。奏ちゃんもいつも早いからだ。

30分前に着くと、流石に早すぎたようだ。まだ奏ちゃんは来ていなかった。

良かった。
車の止めやすそうなロータリーの端っこにあるベンチに座り、携帯を取り出す。

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