Five seconds ー恋が始まる5秒前ー





多分、私と彼の出会いにはっきりとした日付はない。






気がついた時にはもう私は貴方に恋をしていた。



陳腐な言葉だと分かっていても、それ以外で語るすべを持っていない。



空を見上げた。



彼が好きだといった飛行機雲が、今にも消えそうに一直線を描く。




溢れ出す記憶に、そっと涙を拭う。




この懐かしい物語を、彼に贈ろう。












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