2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Five --**
「そんなことよりさっ!」
――そんなこと?
ワタシは、そう言った雪をキツくにらんだ。
「ヒデくんさ、前の合コンであたしのこと助けてくれて!ほら、チャラい男がいたでしょ?その人に無理やりキスされそうになってるとこを助けてもらったんだ!」
「で、それが縁っつーかキッカケっつーかで、こうしてつき合ってんの。俺たち」
雪とヒデは、ワタシと桃原直貴につき合うまでの経緯を仲良く説明してくれた。
「似合ってんじゃん、2人とも」
桃原直貴は、そんな2人を祝福するかのように満面の笑みでそう言った。
――このヒデって人に雪を頼んどかなきゃ……。
「雪をよろしく頼みます」
気づけば、ワタシはヒデに頭を下げてお願いしていた。
ワタシは爆弾を抱えていて、それがいつ爆弾するかも分からない不発弾のようなものだから。
だから、ワタシがいなくなったあとも雪を支えてほしいと思った。
だってもう、雪は“ゲーム”のキャラじゃないから……。