2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Five --**
「あっれ〜?モモハラくんじゃ〜ん!どうしたのぉ?こんなところでぇ」
考えようとしていた矢先、俺は聞き覚えのあるその声に思考を止められた。
パッと声のするほうを見ると、合コンのときのあの香水の彼女。
それから雪ちゃんにちょっかいを出していた、あのチャラチャラした男。
それと数人の取り巻き。
男女合わせて、総勢6人ってとこだ。
あのチャラい男を見たとたん、ヒデと雪ちゃんの顔が一瞬にして強(コワ)ばったのから推測すると、無理やりキスしようとしたのはコイツだってことだ。
「……ぐ、偶然」
俺は言葉を詰まらせながら香水のあの彼女に言った。
「ちょっとぉ〜、アタシたちも混ぜてよ〜」
そう言った香水のあの彼女は、相変わらず男に媚を売るような声と態度だった。
「ちょっと今日は……。内輪だけの集まりだから」
俺は、店の壁にもたれかかる彼女の前まで行き、小声で断りを入れた。
「えぇ〜っ?」