2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- another side Six --**



「栞さんと直貴、大丈夫かな?」

「……あ、うん……」


あたしは心配でたまらなかった。ヒデくんには悪いけど、今日は何もしたくない気分……。


「雪、雪!」

「んー?」


ヒデくんの相手はちょっとムリ。あたしはうわの空で返事をした。


「栞さんには直貴がついてるから大丈夫だって。な?」


ヒデくんは一生懸命あたしを励ますように話しかけてくれたけど、あたしの意識は別のところにあった。


「ヒデくん、あのさ……」

「なに?」

「うーん……」

「なんだよ?」


あたしは栞ちゃんの泣き方が妙に引っかかって、頭から離れなかった。


「栞ちゃんの泣き方さ、普通じゃなくなかった?」


あたしは勇気を出してヒデくんに聞いてみた。


「そう……かな?」


ヒデくんは少し考えてから、やっぱり分かんないっていう感じで不思議そうな顔をした。


「あたしさ、栞ちゃんとはつき合い長いんだ、これでも」
 

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