2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- another side Six --**
「……せっかく俺の部屋来てんのに。栞さんのことなら直貴がついてるから大丈夫だって」
「そういうことじゃなくてさ、なんて言ったらいいのかな……、大事なことを隠してるような気がするだけ」
「栞さんが?」
「そう。それが悔しいの」
「なんで?」
「だって友だちじゃん!何かあるなら言ってもらいたいって思うのダメなこと?」
あたしはヒデくんに怒ってしまった。せっかくのクリスマスなのに……。
「友だちだと思ってるから言えないことだってあんじゃないの?余計な心配かけたくないとかさ。直貴だってそうだよ。だから雪、気にすんな。な?」
「うん……」
ヒデくん、ヒデくんのことバカだと思ってごめん。
なんか栞ちゃんに置いてかれてるみたいで嫌だったんだよ。
「しっかしさぁ!あんときの雪すごかったよな!あの女に酒ぶちまけて!」
「ヒデくんだってすごかったじゃん!あのチャラい男に伝票投げつけて『払え』って!」