2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Seven --**
ワタシは、さっきのコンビニで買ったサンドイッチを食べながらノートを開く。
茶色い無地のノート。
A5サイズのシンプルで使いやすそうなノートだった。
表紙には『Heaven』と太い黒マジックで書いた。
サブタイトルは『一緒に持っていく思い出』。
もっといいタイトルくらい考えつきそうなものだけど、ワタシにはちょうどいい。
もしこんなワタシでも天国へ行けるなら、このノートに書いた思い出を持って行きたいから。
ペンを取って、ノートの1ページ目をめくる。
――なんで……?なんで涙が出るの?
なんだか急に涙もろくなっちゃったみたいだ。
泣いたところで病気が治るわけでもないのに、昨日あんなに泣いたのに。
泣きたくないときにかぎって涙って出るものなんだな、なんて思って、少しおかしかった。
ワタシはこの部屋で1人、泣きながら笑った。
笑いながら泣いた、かな。
どっちだったか、今ではもう関係ないけどね……。