2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Seven --**



『……そうですね。おそらくあと1年ほどかと……』

「1年……」

『ええ』


沼の精はワタシをじっと見つめている。ワタシも沼の精をじっと見つめている。


「じゃあ、27歳までは生きられませんね」

『そのような計算になりますね』

「再来年の春にはもうこの世にはいれなくなるんだ……」

『……はい』


沼の精はワタシの言葉に静かに相づちを打つ。


「……まぁ、美人薄命って昔から言うし、あと1年も生きられれば十分です。でもワタシが美人かどうかなんて分かりませんけどね」


ワタシは一生懸命笑顔を作って沼の精に言った。


『あなたはお美しいですよ?そんなにご自分を卑下なさらないでください』


沼の精はフォローしてくれた。


「そこはツッコんでくれないと。おもしろくならないじゃないですか」

『はぁ、すみません。不慣れなもので』


沼の精も少し笑顔を作った。


「これからは気をつけてくださいね。また誰かの夢へ行くこともあるでしょ?」
 

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