2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Seven --**



あれからワタシは、魂が抜けたように毎日を過ごした。


病院に検査に行ったり買い物をしたり、最低限の行動をするだけだった。


最近のワタシは、よく記憶が飛ぶようになった。


クリスマスの日から始まり、わずかだった記憶が抜ける時間も、近ごろはなんだか毎日をどう生きているかさえ記憶がない。


何時に起きたか、何を食べたか、どんな服を着たか、今日が何日で何曜日か……。


さっぱり分からない。


ただ毎日しているのは、あのノートに思い出を書くことだけ。


でもそれも、最近では体調の変化を書いたり天気がどうだったかを書いたり、日記になってきている。


゚*,。,*゚*,。,*゚*,。,*゚゚*,。,*゚*,。,


12/26 晴れ。


沼の精にあと1年の命だと聞かされた。


自分に正直な生き方をしろと言われた。


正直に生きたって寿命は変わらないじゃない。


だったらワタシはこのままでいいんだよ。


そうしたい。
 

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