2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Seven --**
栞に何度も連絡しようと考えていたけど、いつも寸前のところで勇気が出なかった。
俺が告白したとき栞は起きていたかもしれない。
そう思うと、普通に話せるかどうか自信もなかった。
俺のことを好きになってくれたと思うときもあれば、そうじゃないと思うときもある。
気持ちの浮き沈みが激しいここ何日かは、俺は海に漂うブイのような気分だった。
吉田さんに「落ちました」と言えたときは、気持ちが浮いていたときだ。
人の前では強気なことを言えても1人の時間は沈んでいたりもしたんだ。
そんなときヒデから電話がかかってきて、雪ちゃんと栞と4人での初詣の計画があることを聞いた。
そんな絶好の機会に乗らない俺ではなく、改めて告白するチャンスをもらったと意気込んだ。
クリスマスに結局渡せなかったプレゼントを持って、俺は12月31日に一世一代ばりの勝負することに決めたんだ。
でも何も知らない俺たちは、栞の変化に気づいてやれなかったんだよな。