2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Seven --**
夜10時。
俺たちは、この地域で一番大きな神社の前へ集合した。
さすがに今日は、あの香水の彼女の姿はなかった。
神社の前に着くと、もうヒデと雪ちゃんが来ていた。
――あれ、栞は……?
キョロキョロと栞の姿を探している俺に、ヒデと雪ちゃんはププッと笑った。
「栞ちゃんなら10時半って言っといたからまだ来ないよ?」
――ん?
雪ちゃんは俺のとぼけた顔を見て笑いながら言った。
「直貴は顔に出やすいからな〜、告れるように仕組んどいた!」
――……ん?
今度は目をパチクリさせる俺に、ヒデはニヤリと笑った。
「……か、顔に書いてある?」
俺はヒデと雪ちゃんに自分の顔がよく見えるように近づけて聞いてみた。
「「イエス!」」
2人は声をそろえて、そりゃあもう、満面の笑みでグッと親指を立てた。
「古いし、それ」
――うれしいんだか恥ずかしいんだか……。