2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- another side Seven --**



カウントダウンまではまだだいぶ時間があったから、あたしたちは出店を見て回っていた。


「雪、焼きそばでも食おっか」


ヒデくんは子どもみたいな笑顔で焼きそば屋さんを指差した。


「うん!」


ヒデくんはいつもあたしのことを気遣ってくれる。
やっぱりヒデくんが大好き!
あたしはヒデくんの腕に巻きついた。


「雪!財布出せねぇって」

「う〜ん。栞ちゃんにもこんな幸せを感じてもらえればいいなぁと思って」

「なんだよ〜、雪はいつも栞ちゃん、栞ちゃんって。妬けるんだけど?」


ヒデくんは少し口を尖らせて冗談混じりに言った。


「ごめん〜!」


あたしはエヘヘと笑った。


「大丈夫だよ、直貴はいい奴だからさ。俺が保証するよ」

「うん、分かってる」


ヒデくんは、あたしを不安にさせないようにそう言って、頭をポンポンと撫でてくれた。


『ブー、ブー、ブー……』


「おっ!噂をすればなんとやら」
 

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