2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- other side Eight --**



俺の頭の中は、割ってみなくてもよく分かる。


“なんで?”“どうして?”という疑問符でそこら中埋めつくされている。


コンビニの袋が妙に重い。
俺は、暗い川を目がけて思いっきり袋を投げた。


ボチャン……。


袋が水に入った音。
川の水が静かに流れる音。
風が木の枝をカラカラ鳴らす音。
遠くを車が走る音。


それ以外、何も聞こえない。
何も聞きたくない。


俺は午前0時きっかりに、これから一番大事にしていきたい大好きな人に……、栞にフラれた。


もう本当に、ここから1歩も動けない……。


体が言うことを聞かないんだ。


深夜の道を1人で歩かせるわけにはいかない。


頭ではそう考えているのに、頑として体は動こうとしてくれないんだ。


こういう感覚のことを“虚脱感”なんて人は言うかもしれない。


だけど、そんな言葉で片付けられるほど、今の俺の気持ちは誰も計り知れない。


誰にも分かってたまるか……。
 

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