2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Eight --**
「……もういいから。ほんとに今は何も考えたくない」
だんだんヒデのことがウザく思えてきた俺は、怒りを抑えながら静かに言った。
「雪は栞さんとつき合い長いんだよ、直貴や俺と違って。クリスマスのとき、俺の部屋に来たときもずっと1人で考えてたんだよ、雪は。直貴だって変だと思わなかったか?」
ヒデはなおも食い下がる。
いい加減、マジでウザい。
「あんなこと目の前で言われたら栞じゃなくてもあぁなるっつーんだよ!」
俺はカゼをひいていることも吹っ飛んで、ヒデに大声で八つ当たりしてしまった。
「じゃあ、これで最後だからよく聞けよ?」
ヒデも声を張り上げた。
「なんだよ!」
俺も負けじと声を張り上げた。
「栞さんはあまり表情を表に出さない。なんでか分かるか?人に嫌われるって思ってっからだよ!お前が行った小学校でイジメられてた女の子みたいに、泣いたりわめいたりしない人なんだよ、栞さんは!それくらい分かれよ、バカ直貴!」