2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Nine --**
ワタシはふと思い立って、あのノートにまた思い出を書くことにした。
もう夜は明けて、朝の眩しい光と鳥の声が新年を祝福している。
この年の幕開けを喜ばないのは、言い過ぎだとは思うけど、世界広しと言えどもワタシくらいしかいないんじゃないか。
そんな孤独感と絶望的が容赦なくワタシを襲うんだ。
ワタシは引き出しからノートを取り出して、ページを開く。
テーブルにノートを広げてペンを取り、書く準備をしたまではよかったけど、またワタシの目からは涙が出てくる。
ワタシはどうしようもなくて、ノートに覆い被さるようにして目を閉じた。
目を閉じていても、あとからあとから涙が出てくる。ワタシの涙腺はもうとっくに壊れてしまったみたいだ。
滅多なことでは泣いたりしないワタシが、病気になっただけで、好きな人を諦めなきゃならないってだけで、なんでこんなに泣いているんだろう。
思い返せば、あの合コンで直貴に会ったときからワタシは泣いていたっけ……。