2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- other side Nine --**



ぼわんぼわんと跳ね返るプーさんの頭をポカポカ殴っていたとき、着ている赤い服の間から小さなメモがひらりと落ちた。


それを反射的に拾って2つ折りにされたメモを開いてみると、なんとそれは雪ちゃんからだった。


雪ちゃんがプーさんを持ってきてくれた日から3日間、俺はメモの存在に気づきもしていなかったんだ。


小さくてかわいらしい丸文字の雪ちゃんの字を目で追っているうちに、俺の顔はみるみるうちに真剣になっていった。


雪ちゃんのメモの内容をまとめるとこうだ。


1.栞の性格はあまのじゃく。


2.雪ちゃんが栞の部屋に行ったとき、栞は泣き晴らした目をしていた。


3.栞に部屋の物をもらってほしいと言われて、プーさんをもらってきた。


4.栞はたぶん、みんなに何かを隠している(それは2年のつき合いからなんとなく分かる)。


5.どこかへ行く気なのかもしれない。


6.栞は自分に嘘をついている。


そんな内容が書かれていた。
 

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