2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Nine --**
ヒデが俺に言った内容のほとんどが一致していた。
今までの栞の行動や言動の不可思議だった部分が、この雪ちゃんからのメモでようやく分かった気がした。
俺は、自分なりにメモの内容を解釈しながら雪ちゃんに電話をかけた。
もっと詳しく雪ちゃんの意見を聞きたかったからだ。
『プルルル、プルルル……』
「はい」
そう時間はかからずに雪ちゃんは電話に出てくれた。
「あ……、桃原ですけど」
「はい」
「プーさんとメモ、ありがとう」
「いえ」
雪ちゃんの声も俺の声も、心なしか元気というか覇気(ハキ)がなかった。
「あの、たった今メモ読んだんだけどさ……」
「はい。すみません、分かりにくいところに挟んでましたよね、あたし」
「いや、それは構わないけどさ、何て言うのかな……気になって」
「はい、あたしもです。栞ちゃんの様子、思い返せばクリスマスからなんか変だった気がします」
「……そうだね」