2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- other side Eleven --**



これからの俺たちは、特に栞は、いろいろと難しい生き方をしなくちゃいけない。


不安に押しつぶされそうなときもあるだろう。


訳もなく泣きたくなるときも1度や2度じゃないはずだ。


栞の頭からは、あの彼――長坂さんが消えることはないだろう。


それは俺たちだって同じことだ。ずっと果てしなく長坂さんが付きまとうだろう。


でも俺は、負けない。
栞がこんなに小さな体で闘っているのに、俺だけいつまでも……というわけにはいかない。


この日の気持ちは、俺は絶対に忘れない。


くじけそうになったら、この日の気持ちに立ち戻ればいい。


そこにはいつも、俺やみんなの真実がある。


樹紀にだって約束したんだ。
今度は必ず、幸せにしたいと思う人を、栞を守る。


この先の未来に何が起こるとしたって、きっと俺たちだったら乗り越えていける。


だって、こんなにも強い絆があるじゃないか。


絶対に切れたりしない、何よりも強い心の絆。
 

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