2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Twelve --**



ただシチューを2人で食べることくらいで、こんなにドキドキするとは思わなかった。


この笑顔とセリフ、ワタシの胸キュンポイントに決定だ。


それから直貴はサラダを食べ終わるまで終始ニコニコ笑顔を崩さなかった。


ワタシが初めて男の人に作ってあげた料理・シチュー。


初めて食べてくれたのが直貴で本当によかった。初めて作ってあげたのが、直貴で本当によかった。


こんなどこのカップルもしていることを“記念日”だなんて思っているワタシは大げさな女かな?


でも、本当にうれしい。
こんなふうな普通の幸せを感じることができるのも、全部直貴のおかげ。


あの合コンで直貴がワタシを追いかけてきてくれなかったら、ワタシはとっくに死んでいたと思う。


崖の下にいるワタシを見つけて、引き上げようとしてくれている直貴。


見つけるだけでも難しいのに、引き上げようと手やロープを差し出してくれる直貴。


直貴、あなたの無償の愛を、今この胸に消えないようにしっかりと刻もう……。
 

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