2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Thirteen --**
真冬の遊園地はすごく寒かったけど、その寒さに負けないくらいワタシたちは熱くはしゃいだ。
今までのすれ違いや意地を張って傷つけてしまったこと、素直になれなかったこと……。
そんな時間を埋めるかのように、ワタシたちはよく笑ってよく遊んだ。
遊園地の次の日は、今度は水族館に行った。
テレビでしか見たことのなかった白イルカやアザラシやラッコ。
ジュゴンの前で記念写真を撮ったりもした。
遊園地と水族館で撮った写真は、どれを取っても笑顔だらけ。
ワタシがこんなに自然に普通に笑える日が来るなんて、今までの人生からは想像もできないことだった。
まだ直貴には話していないけど、ワタシには心からの笑顔ができなくなったキッカケがある。
いつか直貴にもそのことを話したいと思っている。
同情してほしいんじゃなくて、ワタシの全部を理解してもらいたいから。
誰も信じられなかったけど、直貴だったら信じられる、そういう不思議な力が直貴にはあるんだよ。