2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- Thirteen --**
そんな息苦しくなるほどの濃密な時間を過ごしたものだから、ワタシは金・土・日の思い出を書くのに一苦労だった。
クリスマスから書き始めてまだ日は浅いけど、今までで一番ページを使って書いた。
――ビデオカメラでもあればいいのにな……。
日々薄れていく記憶を、こうしてノートに書くだけじゃもったいなさすぎる。
直貴が言った一言一句、直貴のいろんな表情……笑顔や寝顔や、時折見せる真剣な表情。
全部取っておきたくて、ワタシは思い出を書いている最中にそんなことを思った。
記憶の記録。
ワタシの目に映る直貴をカメラに修めたい……。
カメラにさえ撮っておけば、淋しくて泣きたいときにわざわざ駆けつけてもらわなくても大丈夫だから。
直貴は、
「いつでも呼んでいいからな。俺はスーパーマンにだってウルトラマンにだってなれる、栞のヒーローなんだから」
なんて、とびきりうれしいことを言ってくれたけど。
でもそれじゃあ申し訳が立たないからね。