2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Thirteen --**



どうしても落ち着かないときは、直貴がプレゼントしてくれたムーンストーンのネックレスをギュッと握って、眠れない夜を耐えていた。


そういえば、ワタシがあまのじゃくな姫だって理由、何度も“教えて”と頼んだのに結局直貴ははぐらかしてばかりだった。


たぶん直貴は、ワタシに先のことを何か楽しみにしていてもらいたかったんだと思う。


そういう気遣いも、ワタシにはこれ以上ないくらいうれしい。


そうやって、浮いては落ち、落ちては浮きの毎日を繰り返しているうちに、1週間が過ぎ、10日が過ぎ……。


月が変わって2月になっていた。直貴とは、あれから毎日メールや電話のやり取りを欠かさなくなった。


雪とも前以上に連絡を取り合うようになっていて、直貴と会えない週末を一緒に買い物をしたりお茶をするようになった。


ヒデとは連絡は取り合わなかったけど、雪や直貴の話では、卒業シーズンだから何かと忙しいんだそうだ。


それぞれの生活や暮らしがあることはいいことだとワタシは感じていた。
 

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