2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Thirteen --**



ワタシの体はというと、薬の種類が合わないみたいで、何度か種類を変えて様子をみていた。


強い薬に変わったこともあって、ワタシの体は前より疲れやすくなったり副作用として目眩(メマイ)や吐き気も増えた。


お医者さんには、


「いろんな薬を試して小峯さんの体に合うものを見つけましょう」


と、遠回しに病状の悪化を宣告された。


お医者さんはそういう意味で言ったわけじゃないと思うけど、なにしろワタシには沼の精の言葉があった。


だから特別、動揺したりやけくそになったりはしなかった。


ただ、雪や直貴に薬の副作用が出ていることをどう説明するかが問題だった。


そういうときは、またあのネックレスをギュッと握って1人で考えにふけっていた。


それから、直貴とデートをするときには、ビデオカメラが必ずついてくるようになった。


大袈裟なものじゃなく、手のひらサイズの小さいものが売っていたからそれを買った。


ハンディカムとか言ったっけ?そんな名前。
 

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