2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- Thirteen --**



直貴のほしいものが何か分かったところで、ワタシたちは早速プーさんを買いに行った。


雪とさんざんモメて選んだのは、2つ折りのケータイが開いた大きさと同じくらいの『プーさんマスコット』。


シャレもきかせて選んだつもり。……というか、雪が、


「絶対これがいい!」


と言い張って譲らなかった。


「これじゃあどっちがケータイか分かんないよ」


とワタシが言っても、頑固なまでに譲らなかった。


――雪が付けるんじゃないのに。


そんな素直に納得できない疑問を抱きつつも、ワタシは買ってしまった。


ケータイに付けないまでも、車の飾りにくらいはなるかな、なんて違う使い道もちゃっかり考えた。


そのあとは、どうせなら2人で手作りチョコを渡そうという話になった。


ハート型の容器やらメッセージカードやらラッピング用品やら……雪に引っぱられるままに材料集めに時間を使った。


そして、前日にチョコ作りをして本番を迎える、そんな計画を立てた。
 

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