2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
 
**-- other side Thirteen --**



それから俺たちは、今までの気持ちのズレや素直になれなかった時間を埋めるように週末を一緒に過ごした。


栞が行ってみたかったという場所……遊園地や水族館。


昼間の明るい時間を、めいいっぱい栞に満喫させてあげたくて。


体調のことも気にはなっていたけど、栞が問題ないと言うならと思って、好きなように遊ばせてやったんだ。


栞は、遊園地でも水族館でも片時もケータイを手放すことはなく、もういいだろ……と思うくらい何枚も何枚も写真を撮っていた。


その写真を撮る様子がかわいいと思う反面、有無を言わせず俺の心を痛ませる。


――死ぬ前の思い出作りをしているんじゃないか……。


気を抜くと嫌でもそんな考えが出てきてしまって、何度も涙が出そうになった。


栞に気づかれないように緩む涙腺を締め直す作業、この2日のデートで上手になった気がするよ。


栞が不安にならないように、栞の前では絶対泣かない。


自分との約束をなんとか守っていたんだ。
 

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