2年おきの恋。-偶然と必然と運命と宿命-
**-- other side Thirteen --**
それでもやっぱり、寝る前や仕事中にフッとネガティブな俺が顔をのぞかせる。
考えたり意識しないようなしていても“病気”の2文字がバカデカい漬物石のように俺を押しつぶそうとするんだ。
そういうときは“いつか”を思い出して無理やり笑うようにしていた。
楽しみは後になるほど楽しくなるんだ、そう思って笑うんだ。
そうやってポジティブとネガティブを1日の中で何度も繰り返しているうちに時間が過ぎていった。
ゆっくりではあるけど確実に時間は時を刻んで、もう2月に入っていた。
栞とは、俺が待ちに待った電話やメールでのやり取りが始まった。
キモいと思われそうだけど、どんなメールの内容でも大事に取ってあるんだ。
少しだけ困りものなのは、次のデートから俺を監視するようになったアイツ。
そう、ビデオカメラだ。
栞の気持ちを考えると“そんなのは絶対嫌だ”なんて言えなくて、毎回のデート風景をビデオカメラに納められている。